太客が欲しいのは当然ですが…
キャバクラで働いているとよく耳にするものの一つに太客・細客という単語があります。
太客とはナイトワークの業界用語で、たくさん来店してくれ流、たくさんお金を使ってくれる太っ腹なお客様の事を指します。太客の対義語は細客と言って、来店頻度が少なくあまりお金を使ってくれないお客様の事を指します。
どうして自分には太客ができないんだろうと悩む女性も多いかと思います。
当然ですが1人に接客するだけで1時間で100万使ってくれるお客様がいたら精神的にも楽です。だからキャバ嬢はみんな太客が欲しいと考えるようです。
しかし一度にたくさんお金を使ってくれるお客様が欲しいと考えてしまう気持ちはわかりますが、顧客に対してランク付けするやり方はリスクがあるのはご存知ですか?
今回は太客ができないと悩むキャバ嬢に考えて欲しい事について、書いていきたいと思います。
太客と細客で接客を変えるのはNG
太客と細客でサービス内容を変えるというのは非常に危険な行為です。
例えば飲食店で考えてみても、よく来てくれる身内客には贔屓して、一見のお客さんを差別するようなレストランはだいたい潰れます。
キャバ嬢だってレストランと同じことが起きます。実は「俺も頑張って◯◯ちゃんにお金を使って今よりもいいサービスをしてもらおう!」と考えるようなお客様はほとんどいません。
接客態度や連絡頻度、サービス内容を使ってくれている金額に応じてこの3つの部分に差をつけてしまうやり方は、まず細客が定着しません。
細客が定着していない状態で、運良くフリーで派手にお金を使ってくれるお客様が見つかれば、そのお客様頼りになってしまいがちです。
ところが困ったことに、人はお金を使えば使うほど相手に対して見返りや要求が大きくなります。
月に100万使うようなお客さんはキャバ嬢に100万円分の見返りを要求しますので、肉体関係などの要求も普通にあります。
それをはねのけるには、「このお客さんが明日から急にお店に来なくてもなんとかなる」という根拠のある自信が必要です。お客様も足元をみているので、「俺がお店に来なくなってもいいのか?」という駆け引きは普通にしてきます。
この駆け引きに負けて太客からの要求を飲んでしまうようなキャバ嬢は、最終的に飽きられて終わります。
「お金で落ちる女」だとバレた時、太客と細客の両方を失います。実は太客に依存するリスクはそこにあります。
大事なことは?
太客がある日いきなり現れて、大金を使ってくれるという妄想を持ちながら接客することはきっぱりと止めましょう。
もしそんなお客様が現れたとしてもそこにはあなたの努力はないので、お客様が切れそうになった時に焦る事になります。先ほど述べたような悪い誘いに乗ってしまうというのも失敗パターンです。
キャバ嬢もお客様もみんな歳をとりますので、年月が経てば、それまで細かったお客様が社会的に成功して今よりもお店で使える金額が増えたりする事は普通にあり得ます。
逆に、それまで太かったお客様が結婚したり子供が生まれたりしてライフスタイルが変わった結果、今までのようにお金を使わなくなる事だって起きます。
今の状態のまま、変わらずにずっと働けるという事はありません。
お客様がお店に来てくれる間、お客様が望んでいるものがなにかを考えて一人一人に丁寧に接客を提供するように頑張ってみてください。
太客がある日いきなり現れて大金を使ってくれるドリームを抱くよりもずっと現実的な努力です。
お客様がお金を使うのはボランティアではありませんので、あなたがお金を使いたくなるキャバ嬢だからこそ使うのです。
ビジネスで成功する一番の方法は、人からいくら取れるかをいつも考えるのではなく、人にどれだけの事をしてあげられるかを考える事であるという名言がありますが、そういう気持ちで接客していると自然と相手にも伝わりますし、長く良い関係を続けられると思います。
その方が病みにくいですし自分の仕事に誇りを持つ事ができます。
長くキャバ嬢を続けて行きたいなら、自分の仕事に誇りを持つことがとても大事です。